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メイラックスのちょい戻しについて

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  • このトピックには2件の返信、2人の参加者があり、最後にアバターメイラックスにより1ヶ月前に更新されました。
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  • #1196

    貴著を参考に、2023年8月からメイラックスの水溶液タイトレーションを開始し、当初の1.5mgから2024年8月現在0.6mgまで減薬しました。なお、減薬量は0.03mg~0.05mg/2週間~3週間と様々です。
    しかしながら、減薬当初から抑うつを抱えており、原因がメイラックスの長期使用によるものなのか、常用量離脱によるものなのかわからないので、いわば見切り発車して減薬スタートした経緯があります。
    減薬中もうつの治療は抗うつ薬、抗精神病薬、気分安定薬等色々試してており、減薬途中1.3mg~1.1mgのころはミルタザピンとオランザピンの組み合わせでほぼ寛解まで行きました。
    そのため、自信をもってそのまま減薬を進めたところ1.1mg~0.7mgくらいのところでまた少しうつっぽくなり、現在0.6mgではかなり辛い感じで、他剤もなかなか効きません。
    私の離脱症状らしいものは、この抑うつがほとんどで、典型的な不安、不眠や耳鳴りなどの身体症状はまったくないので、ステイやちょい戻しをする判断基準があいまいなのが悩みどころです。
    さて、質問ですが、現在0.6mgで3週間ステイ、その前に0.65mgで3週間ステイ(計6週間)したところですが、今から比較的抑うつがましだった0.7mgにちょい戻しすることは意味があるでしょうか。
    それとも、0.6mgのままロングステイして、抑うつの治療を進めた方が良いでしょうか。
    前述の通り症状がほぼ抑うつだけなので、判断に迷っていたらここまで来てしまい、「ちょい戻し」には時間が経ちすぎているのではと心配しています。
    (貴著にある通り、半減期の長すぎるメイラックスの罠にはまった感じです)
    フォーラムを拝見しても、私のように離脱症状が抑うつだけと言う人はいないで、質問させていただきました。
    管理人さんならどうされるかで結構ですので、よろしくお願い致します。

    #1197
    ベンゾフォーラム管理人管理人
    キーマスター

    そもそも原疾患が寛解していないとベンゾ減薬を始めてはなりませんし、減薬中に原疾患が再燃したら用量を戻すしかありません(原則)。

    以上の原則を踏まえて、現在感じていらっしゃるかなり辛い抑うつ状態ですが、それが確かに離脱症状であるならば、という前提で回答します。
    私だったらもちろん”ちょい戻し”します。現在の0.6mgでステイし続けると、そのうち離脱症状が緩和されプラトー期(安定期)が来る可能性もあります。一方で、徐々に悪化していき最終的に”クラッシュ”してしまう可能性もあります。その懸案を防ぐのが”ちょい戻し”のテクニックです(拙書に書いた通りです)。そもそもいつ来るかもわからないプラトー期が来るまで、今の辛い状況を毎日毎日生きていくのはかなり厳しいのではないでしょうか?

    回答としては以上です。実際どうするかは自己責任で、主治医に相談のうえ行ってください。

    ~~~補足~~~
    念のためアシュトンマニュアル22ページからいくつか引用します。
    「ベンゾジアゼピンの減薬プロセス中、“困難な状況 (sticky patch)”に直面する人がいます。
    多くの場合、離脱スケジュールを再開する前に、同じ用量をより長期間(数週間以内)維持する事で、
    この問題を克服する事が可能です。しかしながら、待ち望むプラトー期(安定期)が来る前に増量することは得策ではありません。
    実際、スケジュール中にベンゾジアゼピンを一定の用量で保つとき、誰も決して‘安定’することはありません。
    用量は一定であっても、離脱症状は一定ではありません(軽減します)。歯を食いしばって、離脱を継続する事が得策です。」

    「一般に、ベンゾジアゼピンを長期服用すればするほど、より離脱が困難になります。」

    これらは、アシュトン教授には書いてほしくなかった事実とは異なる見解です。
    「用量は一定であっても、離脱症状は一定ではありません(軽減します)」とありますが必ずしも軽減するとは限りません。歯を食いしばって我慢して用量戻しを躊躇し、案の定離脱症状がますます悪化し音信不通になっていった相談者がこちらベンゾフォーラムにはたくさんいらっしゃいます。
    また、
    ベンゾ使用期間と離脱困難性に相関関係はありません。短期使用でも非常に困難する人がいる一方で、超長期使用でもラクに止められる人がいます。アシュトンマニュアルを書き上げる数年前にそのエビデンスとなる研究↓がすでに発表されていました。残念なことです。
    E Schweizer, K Rickels, W G Case, D J Greenblatt. “Long-term therapeutic use of benzodiazepines. II. Effects of gradual taper”. JAMA Psychiatry. Oct;47(10). doi: 10.1001/archpsyc.1990.01810220024003. 908-15. 1990.

    #1198

    早速のご丁寧な返信ありがとうございます。
    アシュトンマニュアルでは再増量を許容していないが、多くの経験者がちょい戻ししながら減薬を進めておられることは承知しています。また、私の主治医もちょい戻し許容派です。(メイラックスの減薬ででこんなに苦労する人は初めてだと言われてはいますが)
    0.6mgステイで抑うつは必ずしも悪化傾向ではないのですが、この辛さを抱えたまま数年かかるかもしれない減薬を耐えることは無理なので、ここは仰る通りちょい戻しをしてみたいと思います。ただし、このうつが本当に離脱症状なのかは少し疑問符がつきますので、主治医の指導のもと抑うつの治療も並行して進めて行きたいと考えています。

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