「水溶液だと消化が早い」
確かに錠剤で服用するよりも、小腸に到達し血中に入るのが早そうな感じがします。でも実際の所はわかりません。
「消化されるのも早いから離脱症状が出やすい」
このセンテンスは意味不明です。離脱症状が出るのはベンゾの血中濃度が下がった時です。
血中に入ってからは薬物有効成分をどのくらいの速度で肝臓が代謝するか?が血中濃度と関係あり、みなさんが気にする「半減期」というものもこの代謝活動と関わっています。消化活動とは関係ありません。
「ベンザリンは水に入れて溶かすと中々時間がかかります」
まず、ベンゾは水に溶けません。
ベンザリンやジアゼパムの錠剤は確かに水に入れても崩れにくく、さ湯を使った方がホロホロとわりと早く崩れそしてかき回せば何も見えなくなり溶けたように思えます。
しかし、見えなくなるほど分子レベルの小さな薬物有効成分が散らばっただけで水に溶けてはいません。なので正確には「懸濁液」と言います。
このことは拙書『ベンゾ系睡眠薬・抗不安薬からの~』の176ページにも書いてあります(「第6章減薬実践Ⅱの「 6-1水溶液タイトレーション」の節)。改めて読んでみてください。