拙書『ベンゾ系睡眠薬・抗不安薬からの~』を読了、参考にしていただき誠にありがとうございます。
・離脱症状の日内変動などはあるのでしょうか?
→ 日内変動、日毎変動、期間毎変動、など出る可能性があります。
・また、症状がキツくなるようならば再服薬を行うべきでしょうか?
→ 米FDA「ベンゾジアゼピン薬のブラックボックス警告更新要請」にも明記されているように、原則としては『患者が(耐えにくい)離脱症状を発症した場合は、漸減を一時停止するかベンゾジアゼピンを以前の投与量に上げ(再服薬)、容態が安定してから後、さらにスローなペースで漸減する必要があります。』
ただし、”再服薬”についてはタイミングが遅れれば遅れるほどその効果が望みにくくなっていき、逆に離脱症状が悪化する、というリスクもつきまといます。書籍の140~143ページ「再服薬について~離脱症状が発生したらすぐに再服薬!」の節をあらためてよくお読みください。
・別のベンゾジアゼピンを服用している場合、作用が違えば、減薬と同じようにはいかないものなのでしょうか?
→ 多剤の場合、あるベンゾを減薬中に別のベンゾが支えになったりすることはあります。しかし、例えば2剤飲んでいた場合、次の3つの可能性があります。
1.2剤どちらにも身体依存形成
2.2剤中、1剤だけに身体依存形成
3.2剤どちらにも依存形成していない
これらの可能性を前もって調べる診断・検査する医療技術はありません。したがって、多剤の場合でも1剤ずつ慎重に取り組むしかないことになります。